FC2ブログ
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ]

| スポンサー広告 |
骨肉の住民登録#1
社会主義による負の遺産はいたる所に点在する。


5~10年前ぐらいであったら不動産投資も大変に有益であったと思われる。
その頃は建設ラッシュで次々と高級住宅が作られていた。

要するに国から家をもらった人たちが上手に利用して富を得たことになる。
リフォームして売る事でたくさんの億万長者を輩出したのである。

そういう経緯もあり何かいい物件があれば、
投資目的兼自宅として購入できたらいいと思っていた。

知り合いに不動産屋さんがいて丁度二部屋のアパートが売りに出たと言う。
思っていただけなので行く気が無いことを告げたがとりあえず見て欲しいと言う。

70年代には住宅不足を解決するために急いで作った狭いアパートが沢山ある。それはフルシチョフの政策によるものなので人々はその狭いアパートを「フルシチョフ・アパート」と呼ぶ。不幸にしてウクライナはソヴエトだったからなのだ。

いわゆる廃墟のようなアパートの一室にそれはあった。家の中はリフォームされておらず、流行の窓枠だけ新しくするという手法であった。

汚い部屋が480万円と言う事だった。私たちはとりあえず気に入ったアパートには住んでいるものの、やはり人様の為に家賃を払っていくのはいつか止めなければならないと思う。

しかしこれを綺麗にするには100万円くらいかかるだろうから600万円と見たほうが良い。このアパートを投資として貸しても月によくても2万5千円が精一杯だろう。

その計算でテナントが必ず入っているものとして計算すると償却に20年かかる。もちろんそれにはさまざまな費用を計算に入れていないのだ。

以上の理由から買う気は全くなくなり(もとより見るだけだった)何故売りたいのかと質問してみた。すると一人息子との関係が悪く、老夫婦はこの家を売って田舎に引っ越したいと言うのである。

ここで問題なのが住民登録の存在である。
ソヴィエト時代に国は人々を管理(支配下に置くため)しやすくするために住民登録をさせた。そこに住む人は必然的にそこの管轄に登録しなければならなかった。

ここまでは極当たり前の事だけれども、問題は社会主義の崩壊によって想定外の事態が起きた部分である。国は住民登録されている人に割り当てて家を無料で提供してしまったのだ。

ウクライナの独立がなければその面での問題は無かったはずだ。しかし資本主義の到来によって住宅の売却と言うこれまで経験しなかった道が開けてしまったのである。

筆頭主もしくは権利者と言う物が存在しなかったのです。

従ってその家に住民として登録されている人は生まれたての孫であろうと家の持ち主なのである。

先ほどの老夫婦は息子(恐らく酒乱と暴力)から逃れるためになるべく早く家を売りたいのですが、そのためには息子の承認も必要になり、尚且つ分配をどうするかと言う骨肉の争いが潜んでいる。

この住民登録には外国人に対する見えない壁としても作用しているので、ウクライナの綺麗な部分ばかりを見てこの国に来ると後でとんでもない事が待ち受けているのである。

憧れだけでこの国に来てはいけない。
スポンサーサイト
[ 2012/05/20 18:56 ]

| 特殊事情 | コメント(2) | トラックバック(1) |
両替屋の謎
日本へ帰ってくると意外と不自由する事が多い。例えばワイファイが使える場所がない。実はどこかへ行けばあるのかもしれないけれど下準備なしだとほとんど使えない。

もう一つのどちらかと言うと切実な問題は外貨の日本円への交換である。
空港で換金すれば解決できる問題だけれど全額換金する決意はなかなか出来ない。両替屋は日本に住んでいるときは意識していなかったが、今は探さなくてはならない。

例えば銀行。国内では割と知られた銀行へ円建てのトラベラーズチェックを持っていったことがある。驚いたことに受け付けてくれなかったのである。ドルを円にするわけじゃなくて同額を同貨幣にするだけなのだ。

翻ってウクライナ。わが田舎町でも中心駅の中に両替屋がある。もちろんレートは「え?」と言うほどに悪い。当然日本円はありませんがこのウクライナの駅の中にあるというのが味噌なのだ。

東京駅に両替屋ができたのはいつ頃の事なのだろうか?ここ数年くらいのことだろうと思う。駅だけで見ると比較できないが、それなら郊外へ出た場合はどうなるのだろうか?

これはもう圧倒的にウクライナの勝ち!一体都内に何ヶ所両替所があるというのだろうか?銀行は役に立たないと言う事はもう述べた。この辺は日本の銀行口座を持っている人には判りづらいと思う。

面白いのがウクライナ。旅行者や外国人が来るとはほとんど思えないマーケットにもそれはある。要するに朝市と言った感じの場所がそれ。

わが田舎のマーケットではだいたい3通りある。

1.体育館のような屋根のある広い売り場では乳製品、肉(ブタの頭やウサギの肉もある)が中心。そこのテーブルを月単位や年単位で借りているのだろうと思う。アーケード的売り場もある。(アーケードといっても100歩譲って考えてください)

2.家々が小さな軒を連ねたような売り場では乾物的なもの、日用品、魚、野菜、パン、などを売っている。

3.テーブルの上にテントを張ったような完全屋外型。主に野菜と果物、自家製乳製品などが中心。多分ここでは田舎から来た人が朝、並んでテーブルを借りて一日そこで過ごして自家製の野菜や牛乳などを売るのだろう。
*衣類は別棟で売っている。

そうです。こういう場所のそばに両替屋があるのです。おまけに日本円も看板に書いてある。(もちろん書いてあるだけ。だって書いてあればみんな「すご~い!」と思うから。両替する日本人など来ないしね)それも3箇所もあるのだ。こんなところで外貨を両替する必要があるのか?外国人が来るのだろうか?ウクライナの外国旅行者誘致の策略か?

実はウクライナでは長年の侵略によって政府の言うことを信用しない、信用できないと言う歴史が深層に記憶されているのだ。人々は自国の通貨であるフリヴニャを信用していない。だから可能な限り外貨で持っていたいのである。

それは事実として私たちにも降りかかっている。アパートのオーナーは家賃をドルで払うと言う条項を付け加えた。そしてそれは不動産屋によるとごく自然な事だと言う。フリヴニャは安定していないから信用していないのである。
(今は結構安定している)

という訳で田舎の町のそんなマーケットのそばにも両替屋が頑張っているのです。


*後に日本の空港内の銀行の円への換金レートは悪くないと言う事が判った。
[ 2012/02/21 05:25 ]

| 特殊事情 | コメント(2) | トラックバック(0) |
袖の下 其の一(不定期)
ウクライナは既に述べたとおり社会主義から脱出して20年になる。今年で21年目。社会主義の負の遺産はたくさんあるけれど、その中できちんと息づいている物の一つとしてワイロがある。わいろ、賄賂、アンダーザテーブル、、、

昔、日本の企業が現地法人を作っても(もしくは作る前に)最終的に失敗に終わったのはそのためだろう。下手をすると工場を作っても何にもしないまま廃業に終わることがあったのではないか?恐らくそれらは長年にわたりウクライナを侵略(現在も経済的、文化的には侵略している)していた某国の出来事で、それ以上、従ってウクライナへまで進出した事は独立前にはなかったのだろう。

いまや日本企業の進出は数え切れないのではないかと思うが、韓国企業の勢いは凄まじくて日本はぜんぜん敵ではない。既にウクライナの高速鉄道は韓国にその座を奪われ、新幹線はここでも実現しなかった。そんな事を日本のマスコミは一言も報道しない現実に気がつく必要がある。

ウクライナで人気の高いマクドナルドは一体ワイロを払っているのだろうか?そもそも現地に展開している外国企業はどうなのだろう?書類一つ、書き方が違うだけでも受け付けてはくれないし、ましてや一つ一つの書類に認証が必要なのだ。

お役所万歳の日本でもここまでは酷くない。ウクライナの場合ここで袖の下が威力を発揮するのだ。若い人の間ではワイロは悪習であり、国をよくするために絶対に払わないという姿勢を貫いている人がいる。

友達の歯科医は国の病院(基本的に医療費はただ)で開業していて、そこの場所を無料提供されている。しかし国はお金を払ってくれないので、その人は患者から徴収する事になる。これは患者側から見るとワイロになってしまうのだ。しかも道具も何もかも自前なので患者がお金を払ってくれないと設備も整わない事になる。

先日遠距離のバスに乗ったときにその一部を垣間見てしまった。長距離になるとバスターミナルの切符売り場で行き先まで切符を買う必要がある。バスに乗ってバスターミナルのゲートから出る寸前にバスに飛び乗ってきた男がいた。彼は乗客のリストを運転手に渡したのだが、それを渡すほんの一瞬の間にそのリストの裏に現金を忍ばせていたのを目撃してしまった。

運転手はそれを本当に素早く何もなかったようにポケットに入れると、ゲートを出てすぐの場所にバスを止めた。そしてそこからぞろぞろと数人がバスに乗り込んで来たのである。

このようにウクライナには悪習(悪臭?)としてのワイロは生活と密接な関係で残っており、これを簡単に崩す事はできない。何よりも末端の市民は貧乏でありワイロがないと生活できないという現実がある。

しかし悪いのはやはり政府の役人であろう。予算が設備や道路工事に用意されてもそれが実際に使われる段階に降りてくると金額が減っているのだそうだ。

そしてまた末端の人は少ないお金で仕事をしなければならず、結局ワイロを続けないと生活が成り立たないと言う悪循環に陥ってしまう。負の遺産で大きな物ではKGBの責任追及&情報公開も必要である。

東ドイツが統合されたときに秘密警察であるシュタージの清算を行ったのは西ドイツの英断があったからだろう。お陰でドイツはヨーロッパで一番の国になれた。

ウクライナでそれができないのは統合の必要なく独立してしまったため。そしてそれをやると政府の大部分の人が罪人になってしまうから出来ないのだ。実は民間人でもその問題が出てくる。
某国は大統領が元KGBですけれどね、、、

この国の傷は深いのである。
[ 2012/02/18 20:40 ]

| 特殊事情 | コメント(0) | トラックバック(0) |
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。